ストレッチをするとき、
皆さんは何秒くらい伸ばしていますか?
10秒? 30秒? それとも1分?
「体を柔らかくするには、長い時間伸ばしたほうがいいのかな?」
そんな疑問を持ったことはありませんか?
実は、ストレッチを何秒行うと効果的なのかを調べた研究があるんです。
今回は、その研究結果と、私が30年以上体を動かし、実際に多くの方を指導してきた経験から感じていることを紹介します。
ストレッチは
何秒伸ばすと効果的なのか?
1994年に、アメリカの研究者BandyとIrionが
「ストレッチの保持時間によって、柔軟性の改善に違いがあるのか?」という研究を行いました。
この研究では、57人を対象に、太ももの裏側(ハムストリングス)を伸ばす静的ストレッチを行っています。
静的ストレッチとは、反動をつけずに一定の姿勢で筋肉を伸ばす方法です。
参加者を次の4つのグループに分け、週5日、6週間続けてもらいました。
- 15秒間ストレッチするグループ
- 30秒間ストレッチするグループ
- 60秒間ストレッチするグループ
- ストレッチをしないグループ
そして、6週間後に柔軟性がどのくらい変化したのかを比較したのです。

研究結果は「15秒より30秒。でも60秒に延ばしても大きな違いはなかった」
6週間後、柔軟性の改善を調べたところ、
- 15秒のグループ:約3.8度改善
- 30秒のグループ:約12.5度改善
- 60秒のグループ:約10.9度改善
という結果になりました。
15秒でも多少の改善は見られましたが、30秒・60秒のグループのほうが大きな改善を示しました。
一方、30秒と60秒では、統計的に明確な差は認められませんでした。
つまり、この研究では、
15秒より30秒のほうが効果的でしたが、60秒まで延ばしても、それ以上の効果は確認できなかったということです。
ただし、これは太ももの裏側を対象に6週間行った研究なので、すべてのストレッチに当てはまるわけではありません。
それでも、「長く伸ばせば伸ばすほど柔らかくなる」とは限らないことを考えるうえで、参考になる研究ですね。

私は「1か所を長く伸ばす」より「数種類の体操を繰り返す」
ここからは論文の話ではなく、私自身の経験から感じていることです。
私は30年以上、呼吸法や体の動かし方を実践し、現在は多くの方の柔軟性向上をサポートしています。
その中で感じているのは、
1か所を長時間伸ばし続けるよりも、自分の体に合った数種類の体操を何セットか繰り返したほうが、体が柔らかくなりやすいということです。
もちろん、これは今回紹介した論文で証明されたことではなく、私自身の実践と指導経験によるものです。
例えば、私が行っているりくとれでは
「3ローテーション」という体操メニューを行っています。
やり方はシンプルです。
- 1つの体操を3呼吸分行う
- 6種類の体操を順番に行う
- それを3周繰り返す
つまり、6種類の体操×3セットです。
なぜ、このような方法にしているのか?
それは、一つの筋肉だけを長時間伸ばすよりも、体のさまざまな部分を動かしながら、全体の動きやすさを高めていくほうが効果的だと感じてきたからです。
また、りくとれでは
秒数ではなく「3呼吸分」を目安にしています。呼吸の速さは人によって違いますから、実際にかかる時間も人それぞれです。
大切にしているのは、ただ時間をかけて伸ばすことではなく、呼吸を使いながら体を動かしていくことです。

まとめ:ストレッチは何秒がいい?
ストレッチの時間について、今回紹介した研究からわかるのは、30秒程度でも柔軟性の改善が期待できるということです。
もちろん、ストレッチの種類や強度、頻度、個人差によっても結果は変わります。
ですので、まずは1回30秒程度を一つの目安にしてみるとよいでしょう。
そして、私自身の経験からおすすめしたいのは、
一つの場所を長時間伸ばし続けるだけでなく、自分の体に合ったいくつかの体操を組み合わせて繰り返すこと。
体を柔らかくする方法は、一つではありません。
痛みを我慢して無理に伸ばすのではなく、呼吸を使いながら、気持ちよく体を動かしてみてください。
参考論文
Bandy WD, Irion JM.(1994)
The Effect of Time on Static Stretch on the Flexibility of the Hamstring Muscles.
Physical Therapy, 74(9), 845–850.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/8066111
【りくとれのプログラム】


【無料メール講座】



















-300x200.png)










この記事へのコメントはありません。